大統領教書（Messages of the President）

　合衆国憲法では、米国大統領は連邦の状況について毎年１回情報を連邦議会に与え、また自らの施策について議会の審議を勧告することが義務付けられている。このために大統領が議会に送るメッセージを教書という。

　定期的なものとして現在次の３つがある。
(1)一般教書（State of the Union Message）＝大統領は毎年１月に議会の上下両院合同会議に臨み、内政外交の全般的状況を分析し、かつ施政方針を明らかにして必要と認める立法を行うよう要請する。これに基づいて与党議員が必要な法案を提出する。この教書を年頭教書ともいう。
(2)予算教書（Budget Message）＝次会計年度の予算大綱を議会に示すためのもの。これには米国の国防費、対外援助費などが含まれるので、一般教書とともに全世界の関心を集めている。
(3)経済報告（Economic Report）＝一般に経済教書といっている。大統領はこの中で当面の経済情勢を分析し、これを基礎にして高度の雇用維持と経済の健全性を保障する計画を発表、必要な立法を勧告する。

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