工事進行基準と工事完成基準

　工事進行基準（long-term contract method）は、工事の進行程度を決算期末に見積もり、その完成度合いに応じて工事収益の一部を当該決算期に計上する基準のこと。

収益を「発生主義」に基づき認識する会計処理の方法といえる。長期請負工事は契約によってあらかじめ収益の獲得が保証されており、このことが進行基準の認められる根拠となる。

これに対して工事完成基準（completed contract method）は「実現主義」に基づき、工事が完成してその引き渡しが完了した時に収益を認識し、計上する会計処理方法をいう。長期請負工事に実現主義を厳密に適用すると企業収益の実体をゆがめる可能性も残る。

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