Subject   : 酸化鉄鉱物(iron oxide)

カテゴリー : 地学 > 


 酸化鉄鉱物(iron oxide)
 鉄イオンを主とする陽イオンと酸素がイオン結合した鉱物。陽イオンと酸素とOHが結合したものを水酸化鉱物(hydroxides)という。両者は構造的に類縁鉱物である。

酸化鉄鉱物としては赤鉄鉱(hematite: Fe2O3)、磁鉄鉱(magnetite:Fe3O4)が最も普遍的である。水酸化鉱物としては、針鉄鉱(goethite:FeO(OH))が重要である。褐鉄鉱(limonite)というのは主として針鉄鉱からなる微細粒ないし土状の鉄鉱物集合体である。

 酸化鉄鉱物は主な鉄鉱石の主要構成鉱物である。また鉄は地殻中で豊富な元素であり、風化による溶脱により酸化鉄鉱物及び水酸化鉄鉱物が生成し、露出する岩石表面を覆うことも多い。

 一方、金属鉱床に広く産する黄鉄鉱(pyrite:FeS2)は地表で容易に酸化され、いわゆるゴッサン(gossan)を形成する。これはヤケとも呼ばれ、金属鉱床の存在を示す重要な示徴となる。リモートセンシングでは、これらの鉱物がVNIRに明瞭なスペクトル吸収を示す事を利用して、その抽出が行われる。

 
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