Subject   : 沈込み帯(subduction zone)

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 沈込み帯(subduction zone)
 沈込みが起きる場所。プレートの収斂(束)する境界であり、消費境界とも呼ばれる。

沈込み帯の伸長方向と海洋プレートの運動方向とのなす角が収斂角であり、相対的変位速度が収斂速度である。沈込み帯はそれに直交する方向に、海側からアウターライズ・海溝の海側斜面・海溝軸・海溝の陸側斜面・前弧海盆・大陸斜面・前弧隆起帯・火山弧・背弧・背弧海盆などの特徴ある構造を示し、それに伴って地形・重力・地殻熱流量・地震活動・地殻変動などが特徴的に変化する。球面上の凹みは地表トレースが小円をなすので、沈み込むプレートの沈込み口は一般に小円の一部をなす。したがって沈込み帯に付随する地形・地質・地球物理学的特徴は弧状の連なりをなし、弧と呼ばれる。沈み込まれる側が海洋プレートの場合がマリアナ型境界で、伊豆-マリアナ弧のような島弧が形成される。大陸の場合がチリ型の境界で、陸弧ができる。

● 沈込み(subduction)
 海洋プレートが別のプレートの下に潜り込み、アセノスフェアの中へ入っていく現象。最初、中央海嶺で生産される大洋リソスフェアが除去される場という意味で使われた。沈込みは、マントル内の熱と物質の循環であるマントル対流の現れである。中央海嶺で生産された海洋プレートは、表面で熱を放出し冷やされてアセノスフェアより密度が大きくなり、マントル深部へかえっていく。プレートの沈み込んだ部分(沈込みリソスフェア)をスラブ(slab)と呼ぶ。沈込みに伴って、沈込み帯が形成され、スラスト運動・島弧火成活動・背弧海盆生成などの地学現象が起きる。これと比較して、大陸プレートが別のプレートの下へ潜り込む場合は、プレートの密度が小さいためにマントル中にかえっていくことができず、衝突が起きる
 ⇒ プレートテクトニクス(plate tectonics)

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