Subject   : 氷河(glacier)

カテゴリー : 技術 > 


 氷河(glacier)
 陸上に堆積した雪およびその変化物であるフィルン、氷河氷からなる氷雪の集合体。

氷河は重力の作用により流動し、流水と同じように侵食、運搬、堆積作用を行い、各種の氷河地形や氷成堆積物を形成する。氷河のうち、大陸の平原を広くおおう大規模なものは氷床(ice sheet)または大陸氷河と呼ばれ、山岳地域に分布するものは山岳氷河(alpine glacier, mountain glacier)と呼ばれる。また、氷河や氷床の一部が海上へ張り出し浮かんでいるものは棚氷(ice shelf)と呼ばれる。現在の全世界に存在する氷河氷の約90%は南極氷床に、約9%はグリーンランド氷床に集中している。氷河は主として降雪によって涵養され、融解や蒸発によって消耗する。一つの氷河について、涵養量が消耗量よりも多い地域を蓄積域(accumulation area)、涵養量よりも消耗量が多い地域を消耗域(ablation area)、両地域の境界を均衡線(equilibrium line)という。蓄積域で過剰となった質量は氷河の流動によって消耗域に運ばれ、消耗された質量を補っている。一つの氷河全体の涵養量が消耗量を上回っている場合には氷河は拡大・前進し、逆に消耗量が涵養量を上回っている場合には縮小・後退する。


 ⇒ プレートテクトニクス(plate tectonics)

[メニューへ戻る]  [インデックスへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る] inserted by FC2 system