ファイアウォール（firewall）【金融】

　銀行業務と証券業務を兼営することにより生じる利益の相反や不正取引を防止し、投資家や預金者を保護するとともに、銀行による産業支配などを防止するために、銀行と証券子会社の間に設ける規制のこと。

　１９２０年代の米国で、銀行が貸付金を回収するために貸付先に証券を発行させるなどの不正行為が続発し、銀行が直接または子会社を通じて証券業務を兼営することにより生じる利益相反を排除するため、グラス・スティーガル法により両業務の兼営を原則禁止した。日本も米国と同様に銀行・証券分離策をとっているが、９３年の金融制度改革で銀行の証券子会社設立による証券業務への本格参入が実現、改めてファイアウォールの重要性が指摘されている。

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