資本市場（capital market）

　長期の資金の調達・運用が行われる市場で、短期金融市場と対比される。

　広義の資本市場（money market）は本来、貨幣市場のほか狭義の資本市場（capital market）も含む。貨幣市場は期間１年未満の資金を調達する市場で、いわゆる短期金融市場に対応する。狭義の資本市場は設備資金が調達される市場で、いわゆる長期金融市場に対応する。しかし最近では money market というと、狭義に解釈して貨幣市場ないし短期金融市場だけを指すことが多い。一方、資本市場ないし長期金融市場は、長期貸し付け市場と証券発行市場に分かれる。長期貸し付け市場は金融機関が長期貸し出しをする市場で、このように金融機関を介して資金が流れることを間接金融と呼ぶ。これに対し、証券発行市場は株式、公社債の発行市場であり、直接金融と呼ばれる。株式は自己資本を調達するもので、償還株式のような特殊なものを除いては償還が無期限であり、貸借関係はないが、株式市場も長期金融市場に含まれる。

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