Subject   : エッジ保存フィルタ(edge preservation filter)

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 エッジ保存フィルタ(edge preservation filter)
 画像中の対象のエッジを保存しながら画像の 平滑化を行うフィルタ。一般的には雑音抑圧のため画像全体を平滑化すると対象像のエッジ等がぼけやすいという問題がある。エッジを保存し、しかも平滑化を行うには次のような手法を用いる。

 画像内の注目点を中心とした局所領域内に近傍領域を数カ所設定し、輝度の分散値が最小の近傍領域はエッジを含まないものとして、その平均値を出力値とする。さらに平滑化に用いるピクセルを局所領域内で自由に設定できる手法も提案されている。

 SAR画像のスペックル雑音低減フィルタにおいても、エッジ等の構造物を保存するために、LeeフィルタやMAPフィルタを構造物保存型に改良したものが考案されている。Leeフィルタは局所領域内の統計量を使用して、中心ピクセルの最小2乗推定値を求める手法であり、 MAPフィルタは局所領域内の中心ピクセルのMAP(最大事後推定)値を求める方法である。両者ともエッジを検出するために、局所領域内をさらに分割し、各小領域間の平均画素値の勾配又は差を計算することによってエッジ方向を検出し、検出されたエッジ方向に応じて、8種類のテンプレートから1つのテンプレートを選択することによってエッジを保存している。MAPフィルタでは、さらに多くのテンプレートを用意することによってラインや点ターゲット等の構造物にも対応している。
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